陰陽五行
五行の「行」は「めぐる」という意があり、周期律を持つ循環論であり、「陰極まれば陽が生まれ」というという要素を含んでいるところの相対論であります。
男 明 上 進 動 円 強 表 時間 精神 貴 寒 燥 乾 利 勝 善
女 暗 下 退 静 方 弱 裏 空間 物質 卑 暖 潤 湿 害 負 悪
この他相反するものはたくさんありますが、陰陽五行の思想は相反するものを単純に二元論とはせずに、つまり絶対的な善でもなく悪でもなく、右の中に右と左があり、吉の中に凶が内在するというように無限な広がりをもつ五行、すなわち五元論とあると言えるでしょう。
それ等すべてのものを統一して集めた極限、つまり宇宙を成立させているところの混沌とした銀河系以前のものということになり、これを仮の言葉にして「対極」と名付けています。
陰
陰陽五行の五行
陽
五行めぐる 番物が無限運動をする
世界現象を思考の便宜上の仮設代名詞として、「木」「火」「土」「金」「水」
陰陽五行(五元論)
ギリシャ哲学は四元論 = 地水風火
中国の五行思想は殷朝の成立紀元前一千五百年から周朝成立一千百七十一年には確立されていた。ギリシャ人がアルファベットを採用したのが紀元前一千年で「万物は流転する」と云い始めたのは自然哲学者ヘラクレイトスで、生年が紀元前五百四十六年ということを考えるとき、全く別個の思想・文化を生み出していったということ
になります。
五行の作用(生成・変化・運動)
1 相生の作用
木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生じ、再び木は火を生じるという順正の動き方
2 相尅の作用
木は土を尅し、土は水を尅し、水は火を尅し、火は金を尅し、金は木を尅す。
3 自変の作用
それ自体の中で一刻の休みもなく(木は木として他の五行に変ずることなく)生じ、旺じ、衰え、休し、死となりますが、完全絶対の死ではなく、再び生じ,、旺じていく運動性を持っている。
4 反生の作用
火は木を生じ、木は水を生じ、水は金を生じ、金は土を生じ、土は火を生じるという「反生の逆環律」を持っている。これらの4,5,6は今は解らなくても勉強が進むに従い、理解していくことになる。
5.反尅の作用
土は木を尅し、木は金を尅し、金は火を尅し、火は水を尅し、水は土を尅す。
6.木は火を生じるが木は火を生じないという不生の作用 これは火、土、金、水ともに同じ
*大切なことは五行それぞれがそれ自体生きていること。乾いている木なのか、湿っている木なのか、細かく割れているのか、太い丸太棒なのか、燃料となるための質と量が問題となります。また水は火を消すものと理解されていますが、少量の水が燃え盛っている火に加えられれば、水は沸騰し反対に火勢を強めます。また、火の熱エネルギーが温暖なら木を育て、乾ききっている土は何も育成する力を持ちません。湿っている土は火を消してしまうこともできます。また紀節の移り変わり、つまり大局から出されるエネルギーにより作用は異なります。