九気の示す現象ー六白金星

六白金星 (乾-天)

天 象
晴天・青空・晴天なれども悪く変われば暴風雨・霜・寒天・旋風・晩秋・十月 (成月)・十一月(亥月)・午後七時~九時(戌刻)・午後九時~十一時(亥刻)・西北方位六〇度

色・数
白色・四・九

象 意
天・乾・父・完成・重心・円・大始動・慣性・施し・後援・権力・闘争・威厳・支配・守護・堅固・超過・投機・収穫・多忙・拡張・運動

人物
天皇・首相・大臣・指導者・聖人・夫・主人・軍人・資本家・幼児・官吏・神官

職業
政治家・銀行家・法律家・宗教家・交通運輸関係・自動車関連業・機械関係業・投機業・運動具関係業

身 体と疾患
心臓・血圧・左肺・肋骨・肺炎・結核・頭痛・骨膜炎・骨折・めまい・腫れ物・神経過敏・ノイローゼ

場 所
高台・高級地・首都・集合場所・公園・国道・表通り・兵営・市場

建 物
宮城・宮殿・寺院・神社・国会議事堂・学校・高層ビルディング・劇場・公共建築物一切

具 象
貴金属宝石一切・時計・指輪・球形の物・自動車・汽車・軍艦・機械類・王冠・帽子・風呂敷・羽織・手袋・靴下・金庫

食 物
リンゴ・メロン・西瓜・バナナ等果物類・種子類・穀類・のり巻・稲荷ずし・包装菓子・干物・天ぷら・高級食品・氷・アイスクリーム・豆類・おはぎ・柏餅・まんじゅう

植物
果樹・薬草・神木・秋に咲く花

動物
龍・象・大蛇・ライオン・虎・犬・鳳鳳・鳩・熊・猪・牡馬

六白金星

六白は宇宙を支配している五元気の中の陽性の金気です。強烈な土星エネルギーである五黄土星が万物を変化させ、分裂し破壊しょうとするのを圧力を加えて完全に押えこみ、安全な形に保ってすっぽりと包みこんでしまう力強いはたらきを持っています。それゆえに天の気であるとも解釈されていて、宇宙も地球も支配する存在であるとみなされています。

六白金星の定位は西北です。従って西北は天の気の宿る所であるとして、神聖視されているのです。

天は上にあるもので、最高の力を持ち、支配力を持っているとして天皇・王・首相・主人等を意味します。又、支配力や権力を持つ事は、盛運の極にある事も意味しているのです。

六白金星の方位を用いると、どのような作用が起こるか、以下に順を追って解説してみましょう。

生れ年、生れ月ともに二黒土星、五黄土星・八白土星、七赤金星、一白水星の人には吉方です。

三碧木星、四緑木星、九紫火星の人には凶の作用があります。

一、超過

地球の中心力は五黄土星ですが、重心となっているのは六白です。重心とは地球の引力が集中している所で、物事の平均をとる所です。したがって六白は自然に統一、統制の能力を持ちます。六白は五黄土星のエネルギーさえも押えつける位の強大なカを持つエネルギーですから、陽性の力の支配ともいえるでしょう。六白が重心を保っている場合は、安全であり、充実して、何事も完成期に入っているのですが、盛極にあるという事は、全てにおいて満ち盗れている事です。生気六白の天道の作用がはたらいていれば、例えば水が低い方に流れるように、あり余るものは足りないところへ移行してバランスを保ちます。然し、これに反して滅気六白の作用は、度を過ぎた欲にかられて行動するので、超過・過剰がはたらいて重みに耐えきれず、倒れてしまいます。

盛運の極である事は、又衰運が始まる所でもある事を認識すべきです。

二、収穫

六白は収穫を司どります。すなわち、秋の気でもあり、実りの季節でもあります。地球も宇宙も天の下にあって、その指揮のもとに動いています。春先から夏の終りまで休まずに働いて来た今は、多くの収穫の喜びをうる事が出来ます。

人生に対しても同じ事がいえます。地上での活動が終りに近づいて来て、人生の秋を迎えた時に財産という収穫物が果して倉庫に満ちているでしょうか? もしも私達が天に従って生気六白の道を歩けば、必ず努力は報われるでしょう。

三、動

六白の作用は完全・完成であり、地球土性の内部の破壊力を押えて安全を保とうとする、一刻も休む事のないものです。それゆえに、六白には慣性といって一度動き出したならば、外部の力が加わらない限り運動を止めない作用があります。滅気六白のはたらきに支配されている人は、自分が泥沼生活に落ちても、目を背けたくなるような悲惨な生活を送っていても、そこからはい出そうとしない頑固さを持っています。それもこれもやはり慣性の作用です。

逆に、生気六白の作用を受けた道を歩む人の所には、その人徳・人格を慕って沢山の人が集まって来ますし、援助してくれる人も出て来ます。そのために人の世話事や自分の仕事、公の仕事をして、非常に活動的で多忙な生活を送ります。すなわち六白を「動」とするわけです。

四、人物

六白を代表する人物は、権力者、主人等、人の上に立つ人です。色々な困難をのり超え、磨きあげられて、人の上に立つようになった円満な、スケールの大きい大人物を、生気六白星の人と言います。吉方で六白方位にゆくか西北の方位を用いれば、必ずこのような人に縁が出来て助けられます。しかし凶方位で用いてゆけば、気の小さい頑固な人に縁が出来て物事は空回りするばかりです。又、六白は幼児を育てる所であるともいわれています。幼児の間にその子供の天分を見極めるためにも、六白の生気のほたらきを身につけて将来の大人物になるような教育をすべきでしよう。