三碧の八方位における現象
1、西南三碧
西南の定位は二黒です。二黒は「古」、「安定」、「無」を司どりますが、三碧は 「進む」「創始」を司どります。
吉の現象
碧は鋭で二黒は鈍です。西南三碧に吉方で移動すると、○カンに頼って走るような事はしません。○こつこつと一生懸命に地道な努力を重ねていって、成功するでしょう。従って、○投機的な仕事は成功しません。何といっても、土台を築く所なのですから、○新規蒔き直しを計り、堅実に一歩一歩前進していってこそ、始めて成功につながるでしょう。
凶の作用
西南三碧に凶方で移動・移転すれば、○地道に手堅く働く気持ちを失って怠け出し、○青年は、やる気を失くして遊びにふけるようになります。○目算の立たない事業に手を出してみたり、無理な改革をしようとして、失敗するでしょう。○頭の古い、頑固なお婆さんのような精神状態になるのが特徴ですから、頭脳のはたらきも衰え、決断力が失われるでしょう。○身体的には、食中毒、急性胃腸障害、ぜん息等を患うでしょう。
2、東方三碧
東は三碧の定位です。吉方で用いたとしても、凶方で用いたとしても、純粋に三碧の持つ象意がはっきり現われて来ます。
吉の現象
東の三碧に吉方で移動すると、非常に強い運気力に支えられて活発に行動します。〇日分の天分、才能が開発され、周囲から認められて人気が出ます。○話術も巧みとなって、常に先を見通す力が備わり、企画・目論みが適中するので、意外の好評を受けるでしょう。○人生における戦いである入学・入社試験等も強い運気力に支えられて相当の成果を収めるでしょう。ただし、東方三碧に移動しようとする人は例え吉方であっても、三碧には顕現の作用がある事を忘れてはなません。旧悪が露見するとか、内攻していた旧柄の再発、秘密を暴露されるなどがあるでしょう。又、三碧特有の作用として近所の火事に驚く事もあります。
凶の現象
東方三者に凶方位で移動・移転をすれば、○思い違い、聞き違いの作用に支配されて、誤解を招くでしょう。○他人の悪口や暴言によって傷つけられたり、反対に自分が毒舌を吐いて、信用を失うとか、口論をして嫌われたり、人の秘密を暴くなど、言葉による被害が起こるでしょう。
○若い人は向上心や覇気を失い、理性、知性を失って、暴走するか、あるいは腺病、ノイローゼになるでしょう。
○学問でも仕事でも、進もうとすれば妨害され、始めようとすれば故障が起きるでしょう。○生活力、根気力を失い、若さが失われるでしょう。
3、東南三碧
三碧は東南遁甲すれば必ず暗剣殺がつきますから、書の作用はいっさい起こりません。大体、東南は四線の定位で、縁を司どる所です。もし誤って東南三碧に移動すれば、○商談、縁談等、当然結ばれるべきものが破れるでしょう。○親子・兄弟は勿論、夫婦であっても、周囲の人たちと心が通わなくなりますので、いくら自分が誠意を持って接しても、相手には通じません。又、自分の方でも相手がいくら誠意を示し、好意を寄せて来ても信じようとほしないでしょう。
○火事が起こる、ガス洩れの事故に遭う、あるいは詐欺、殺傷の事故に遭うのもこの方位の特徴です。
○医師の誤診を受ける、発熱しやすくなる、風邪をひきやすくなるなど、身体的にも良い現象は考えられません。
4、西北三碧
西北はユハ白の定位です。六白は天・神霊を司どるとされていますし、又「大」、「超過」と言う意味もあります。
吉の現象
吉方位で西北三碧に移動すれば、○自然に天の加護を受けて、権力者、実力者から助けられて昇進するとか、事業が発展するとか、又自分自身も人の上に立つような実力が身につくようになります。西北は、武運を司どる所でもあるので、○入学試験、入社試験等の人生競争の戦いには有利な結果が望めるでしょう。○視野が大きく拡がるので、相場等の投機事業も成功が期待されるでしょう。
凶の現象
西北三碧を凶方位で使った場合は、自分では意識しないでいても、気持だけが大きくなってしまうので、○予算超過、誇大妄想の現象が出てくるでしょう。○実力があっても失敗したり、一攫千金の夢を見てたちまち資金難によって行き詰まり、赤字が膨脹して倒産するでしょう。
○うぬぼれや自信が強くなり、結果としては信用も、地位、財産、家庭をも失う事になりかねません。
○身体的には肺、心臓、あるいは精神不安定に気をつけなくてはなりません。
5、西方三碧
西は七赤の定位です。七赤は財産・金銭・学問・芸術を司どる所です。三碧の定位は東ですから西の七赤とは向い合っています。
三碧は陽の昇る所であり、七赤は陽が沈む所です。正反対の棟に見えますが、実は、深いつなががりを持っているのです。
吉の現象
西方三碧を吉方で用いると、○新しい金融の道が開け、事業の取り引きも活発になるでしょう。○経済的才能、経済的観念が発達し、無駄な浪費、無駄な努力をしなくなるでしょう。○運転資金も円滑に回転し、事業計画も無理なく進むでしょう。
西は、恋愛、邂逅の悦びを持つ所でもありますから、○結婚運のない人、遅れている人は良縁に恵まれるでしょう。
凶の現象
商売の取り引きが少しも円滑にはかどらなくなります。東三碧は進む所ですが、西七赤は退く所、夕陽の沈む所です。西三碧に凶方で移動すれば、○必ず出所進退を誤り、チャンスを逃がしてしまうでしょう。○周囲からの協力も得られず、空しくあせって深みにはまってしまう事もあるでしょう。
○歓楽街で遊興にふけるとか、商売女にうつつを抜かして資産を費い果たすのは、この方面に特有の凶作用です。
○芸術品・美術品に縁があるのもこの方位特有の作用ですが、凶方で用いれば、偽物、偽作をつかまされるでしょう。
6、東北三碧
東北は、暦でみますと、季節や、年の境目、変り目になっている所です。その作用を受けて、改革・変化・相続等を司どる所だとされています。人間関係では、身内親族を司どっています。
吉の現象
東北三者を吉方で用いれば、○新しい計画によって事業を行い、発展してゆきます。○親族、肉身が結束し、仲良く共に栄えるでしよう。○思い切った改革をして事業、商売が成功するでしょう。
○不動産による利益があるでしょう。
°
凶の現象
東北三碧を凶方位として使えば、○ほんの些細な事から自分が最も信頼している者から裏切られたり、だまされたりするでしょう。○先に進む事が出来なくなって、将来の方針も全くつかなくなるでしょう。○例えば才能があっても世の中に受け入れられないでしょう。○相続問題でトラブルが起こり、不動産関係でも何か難題が持ち上がるでしょう。
7、南三碧
南は九紫の定位です。九紫と三碧も、後天盤・先天盤でみますと非常に深い関係を持っている事が解るのですが、単に火星(九紫)と木星(三碧)の関係だけをみても「木は火を生ず」となるので、深い関係がある事が解ります。
吉の現象
南方三碧に吉方で移動すれば、○インスピレーションがさえてきます。○発明・発見・着想の才能とか、隠れた才能が発見されます。○過去の善行が現われて、名誉を得るでしょう。○上層社会の中、老年の婦人から引き立てを得るでしょう。○地位の昇進、永年の望みを遂げるなどの喜びに逢うでしょう。
凶の現象
南方三碧を凶方で用いますと、○偽造公用文書、手形詐欺・不渡り手形・保証・捺印等による被害を受けるでしょう。○上司とのトラブル、離反の作用が現われるでしょう。○錯覚から起こる災難・過去の秘密の膚兄等があるでしょう。
○肉体的には、血圧が上がるとか、眼・脳の病気が出る事も考えられます。
8、北方三碧
北は一白の定位です。
一白は暗い所、寒い所で、まだ夜の明けない所ですから、見通しも悪くなる所です。そして、これから物事の始まる出発の時とされているので困難は避けられないのです。然し、水のように冷たくさえた頭脳で潮時を見極めるのも、やはり一白の作用です。
吉の現象
北三碧を吉方として用いた時は、○悩み事は水に流されたように解決し、商取り引きはスラスラと運びます。○推理が鋭くなり、駆け引き上手になれるでしょう。○良い部下に恵まれて商売・仕事は繁盛するでしょう。○若い人たちは互いの愛情を見出し、信頼の度が増してゆくでしょう。
凶の現象
北方三碧を凶方位で用いれば、○思考能力が低下し、理性を失ってしまうでしょう。〇人から誤解されたり、だまされたりしますが、臆病になるので泣き寝入りとなりかねません。○色情による災難から身を亡ぼすでしょう。○忠実面をした部下に裏切られるでしょう。○じりじりと財を失って転落してしまうでしょう。