遁甲(04)

三、遁甲

宇宙のあらゆる現象は一時といえども変化しないでいるものはありません。水の流れ、雲の動きを始め、人の心も昨日と同じ今日、今日と同じ明日はないのです。然れどもその中にあって太古より少しの変化もなく、一定 の法則を持って動いているものがあります。それは宇宙の運行法則と季節の代謝です。

太陽は朝になれば絶対に東から昇り、夕方には西に沈みます。春が来れば噴気が地上を包み、秋になれば葉は枯れます。それと同様に十千・十二支・九気も一定のリズムを持って循環しています。九気は九年ごとに回帰していますが、これを気学では遁甲と言います。一白水性から九紫火性まで九種類の「気」は一定した順序をふんで年ごとに、月ごとに、又日ごとに規則正しく動いています。この動きによって各個人の運命の盛衰を判断しますから、非常に大切なものです。それはちょうど、春が来て花が咲き、夏になって葉が繁り、秋には実が成って、冬になると木は衰え、動物は冬眠し、来たるべき春にそなえて休養すると同じようなものです。次に遁甲の順序を図によって示します。

一白→二黒→三碧→四緑→五黄→六白→七赤→八白→九紫→一白
北→西南→東→東南→中央→西北→西→東北→南→北

一見して乱行しているように見えますが、よくその動きを把握すれば、一糸乱れず運行している事が読みとれるはずです。この遁甲法則を手がかりとして、自分が現在どんな運期に入っているのかを判断すれば、進むべきか、退くべきか、あるいは現状のまま待っているべきなのかを正確に理解出来ます。人生航路における羅針盤の役目を果しているのがこの道甲法則なのです。舵の取り方を誤らないように、後悔のない人生を送るためにも、くれぐれも間違って覚えないようにしましょう。

>>盛運期<遁甲>