相生・相尅(07)

四、相生・相尅(そうじょう そうこく)

自分の体内に流れている放射性エネルギーは一体、どのようなものであり、どのような作用を持っているのかを知る事は、非常に大切な問題であり、しかも一番関心の深い問題であるにもかかわらず、しばしば簡単に扱われています。自分の素質をよく知って、それに適合する学問・職業・配偶者等を選べば、悔いのない人生を送れるはずです。

自分の考え方や、体力を調節し、左右するものは九気であり、又九気の遁甲から来る作用であると言っても差支えないでしょう。然し、それについて最も注意しなければならない事は、いくら書方を使って移動したからと言っても、一人々々が持っている才能や素質がまったく変ってしまうものではないと言う事なのです。

例えば、画か寺として非常に優秀な才能を持っている人が、ある方位に書方を便っ/て移動したからと言って、急に声楽家になれたり語学の天才となれるものではありません。吉方に引っ越した事によって、自分が持っている才能を、又は素質をいかに強くするか、あるいは隠れた天分をどのようにして引き出すか、又は目的に向っていかに努力すればよいか、などが問題なのです。全然持ってもいないものを引き出したり、生み出したりは出来ません。

しかし、せっかく持って生まれた才能・特質を退化させたり、消してしまう方位は、存在するのです。
さて、ここで五行と言われている木・火・土・金・水について考えてみましょう。

相生の原則
相生とは相手を生かすと言う意で、相い性がよい事です。
木は火を生ず
火は土を生ず
土は金を生ず
金は水を生ず
水は木を生ず

相尅の原則
相勉とは自分の相手を滅亡させる、又は破滅させるか、押しっぷしてしまう関係の五行を言います。俗に言う所の相性が悪い事です。
木は土を起し
土は水を起し
水は火を起し
火は金を起し
金は木を起す

九気相生の図

互いに生じたり、生じられたりの関係を相生する、と言います。尅したり、尅されたりの関係を、相魁と言います。その他には、同じ種類の気を比和といっています。同じ相生でも、生じてくれるものの方が自分にはプラスになるわけです。自分が相手を生じる方は、自分の身はやや衰える事にもなります。

又、相克の関係でも、相手を起す方は勢力を使う事になりますが、起される方は強烈な打撃を受ける事になります。
註※五黄土性は音の作用はいっさいありません

移転した方角によってどのような現象が起るか、と言う事は是非知っておかなければならない問題です。例えば本年昭和五十五年二月に、本命五黄土性の人が東北に移動したと仮定してみましょう。

昭和五十五年は二黒が中央に坐していますから、二月は年月揃って五黄は東北に遁甲しています。これがよいのか、悪いのかを判断してみなくてはなりませんが、その前に何人も絶対に移動してはならない『五大凶殺』と言うのがありますから、その説明をしましょう。