九星

九星とは、一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫の九つの星をいいます。この九つの星と干支使って、性格とか運勢など、人事百般および方位の吉凶を占う運命方術を、以前は九星術と多くの人々に親しまれてきましたが、最近では「気学」といわれることが多くなりました。

この方術も中国から推古天皇の時代に伝わったものといわれますが、後年日本で研究が進められ、日本独特の方術として発展してきました。 この九つの星も、干支と同様に、毎年、毎月、毎日と、動いています。その年の九星の配置を記した方位盤は年盤といい、一年間動きません。また各月ごとに九星の配置を記す方位盤を月盤といい、これもまた一か月の間は動きません。その盤の中央にある九星が、その年、その月の九星になります。例えば四緑の日というのは、四緑が盤の中央にある日をいいます。星の回り方は規則に従い動いていますので、自ずから四緑が中央にある時は、二黒はどこ、九紫はどこと場所が定まってきます。

では星はどのように動いていくのでしょうか。気学の方位盤には「後天定位盤」とよばれる基本の方位盤があります。この方位盤を見る時に気をつけねばならないのは、通常の方位と東西南北が逆転していることです。つまり、通常の地図は上が北を示し、下が南という決まりがありますが、方位盤に限ってはそれが逆なのです。

気学の方位盤

気学の方位盤

この盤は毎年、毎月、毎日、毎刻、ある一定の規則に基づき進行しています。つまり個人の運勢も吉凶の方角も常に移り変わっていくのです。運勢の波動は次のとおりです。

央= 盛運の極み。絶頂期。一面八方塞がりといって嫌われることも。
西北= 登り切った坂の上に立っている状態。すべての面で完成・充実。
西 = 秋の収穫の喜びを得る。その反面退嬰的、積極性・覇気に欠ける。
東北= 人生の岐路に立っている時。何か変化の起きるとき。
南 = 全てが明るみに出る時。生別・死別など離の作用が起きる時。
北 = 衰運の極み。運気としては最低調の時。
西南= 開運に向け一歩を踏み出した時。盛運の始まり。
東 = 発想・発見・顕現の作用が起こるとき。将来へ向けて一歩踏み出す時。
東南= 春風に乗って順風満帆。成長発展する時。

運勢はこの流れに従い、9年をワンサイクルとして、消長を繰り返します。