陰陽説-四柱推命の基礎-

陰陽説について

陰陽説とは、中国に起源した哲理で、陰陽とは相反する性質のものである。凡そ世の中には陰陽に区別できないものはない。例えば寒暖、昼夜、男女のごとくである。

<陰陽の例>
(陽) 天 表 剛 強 男 進 順 動 明 昼 凸
(陰) 地 裏 柔 弱 女 退 逆 静 暗 夜 凹

  • 四象
  • 干と支
  • 年の始まりと終わり
  • 月の始まりと終わり
  • 二十四節気

四象

全てのものは陰陽に分かれるが、陽の中にも陰があり、陰の中にも陽がある。つまり一遍に陽から陰に変わり、陰から陽に変わる訳ではない。ある程度の時を経ながら、徐々に陽から陰へ、陰から陽へと変化を遂げるのである。
時間の変化を例にとってみよう。夜中の午前零時は陰の極限であり、所謂陰中の陰となるので、これを老陰という。時間の経過とともに太陽が昇り生気が漲ってくる。これを少陽といい、季節では春とし、一日の中では朝とし、方位では東とする。少陽といっても陰を含む。だんだん日が昇り、中天に至る。これを陽の極限とし、老陽という。季節では夏であり、一日の中では昼とし、方位では南とする。ここから陽光は盛りを過ぎて西に進む。これを少陰という。季節では秋とし、一日の中では夕とし、方位では西とする。少陰といっても陽を含む。これより夜に向かい、徐々に夜は深まり、半ばに至って陰の極限、つまり老陰となり、季節では冬である。一日の中では夜とし、方位では北とする。これを順次繰り返していくのである。陰陽が分かれて四象が成る。四象とは東西南北、春夏秋冬、また朝昼夕夜である。そしてその陰陽を代表するものが木火土金水である。

干と支

干とは幹であり、枝葉でもある。また字義は日測する棒であり、一と十の組み合わせで、一は天行、天日の動きを示す。十は東西南北を表し、それによって一日の消長、変化、更には季節の推移をみる。日輪が運行して大地を照らし、地上にも五行を生じる。天を干、地を支とする。また天を気とし、地を質とする。干支は甲子から始まり、癸亥に至り、一周して元に還るのを還暦という。
干には十種類、即ち甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(きのえ・きのと・ひのえ・ひのと・つちのえ・つちのと・かのえ・かのと・みずのえ・みずのと)があり、これを十干という。「え」のつくものを陽干、「と」のつくものを陰干とよぶ。
支は下にあるため、干の幹に対して根の役割を主る。子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の12から成る。これを十二支と言い、干と同じく年間の季節の移り変わり、一日の時間の変化、または方位を示す。支にも干と同様に陰陽があり、陽干の下には必ず陽支が付く。従って甲子はあっても乙子ということはありえない。陰干も同様で陰干の下には必ず陰支がつく。乙亥はあっても乙子はない。

陽支 方位 季節 時間 陰支 方位 季節 時間
23-01 北東 01-03
東北 03-05 05-07
東南 07-09 南東 09-11
11-13 南西 13-15
西南 15-17 西 17-19
西北 19-21 北西 21-23

年の始まりと終わり

通常は年の始まりを一月一日としているが、運命学では地上の動き、春夏秋冬を基本と考えるため、立春を以て年の始まりとしている。だがこれにも諸説あり、冬至を以て新年という考え方もある。ここでは立春を以て新年という考え方で話を進めて行きたい。
では実際にはどのような考え方をするのか、例を以て示していきたい。例えば昭和五十五年ではどうなるかと言えば、立春が二月五日午前一時十分であるため、これより後に生まれた人は庚申年ということになる。それ以前に生まれた人、五十五年の一月生まれの人、二月四日生まれの人、または二月五日生まれであっても午前12時生まれの人は前年の己未年となる。
つまり、年立春を以て新年の始まりとし、翌年の節分を以て一年の終わりとするのである。

月の始まりと終わり

月の始まりも年の始まりと同様、一日を以て月の始まりとしているが、運命学においては年と同様に月の節入りを以て始まりとしている。例えば昭和五十五年の二月生まれの人では五日の一時十分以降に生まれた人が、月の干支が戊寅となり、これも三月の節入り(啓蟄)五日十九時十七分までの生まれに限る。

二十四節気

1年の太陽の動きをとらえて陰陽に分け、これを十二分割して月を定め、更に月を二分割したものが二十四節気である。子から巳に至るまでを六陽とし、午から亥に至るまでを六陰として、夏至を陽の極限とし、冬至を陰の極限としている。秋分から水が涸れ、冬至から水が凍る。大寒に至り水は堅さを増し、雨水になって水が緩み始め、生物が活動を再開する。全て水に於いて始まるため、天一水を生じるという。

呼称 節入 中期
二月 如月 立春 雨水
三月 弥生 啓蟄 春分
四月 卯月 清明 穀雨
五月 皐月 立夏 小満
六月 水無月 芒種 夏至
七月 文月 小暑 大暑
八月 葉月 立秋 処暑
九月 長月 白露 秋分
十月 神無月 寒露 霜降
十一月 雪月 立冬 小雪
十二月 師走 大雪 冬至
一月 睦月 小寒 大寒